小顔になりたいと望む方へ、ハイフという美容治療についてご紹介します。ハイフは、メスや注射器を使用せず、超音波を使って小顔効果やリフトアップ効果が期待できるとして注目されている美容治療です。小顔になりたくても、治療による痛みや傷に不安を感じていた方にとって、まさに歓迎すべき治療法となり得るでしょう。ただし、ハイフにもメリットとデメリットが存在します。そこで、ハイフの効果とそのメリット、デメリットについて詳しく解説していきます。

ハイフ(HIFU)とは

ハイフ(HIFU)とは【画像】

ハイフ(HIFU)とは、高密度焦点式超音波治療法の略称であり、小顔効果やたるみを引き上げる効果が期待できる美容治療です。

ハイフ治療の特徴は、高密度の超音波による熱エネルギーを皮下組織の下層部分にあるSMAS層まで与えることといえます。SMAS層まで熱エネルギーが与えられることにより、肌表面に影響を与えずに組織を引き締めることが可能です。

ハイフに小顔効果はある?

結論からいうと、ハイフには小顔効果があるとされています。ハイフは、顔を構成する皮下組織にアプローチすることで、余分な脂肪を減少させるとともにコラーゲンの生成を促すことが特徴です。これにより、シワやたるみの改善、リフトアップ、二重顎の改善が可能となり、小顔効果が期待できるとされています。特に、顎周りや頬の脂肪に対する治療が効果的でしょう。

小顔効果を実感できるタイミング

ハイフの効果が現れるタイミングには、個人差があります。たとえば、治療直後に効果を感じる人もいれば、数日経たないと効果を感じない人もいるという具合です。また、ハイフには、徐々に効果が強まる傾向があります。そのため、効果がピークに達するまでには1ヶ月ほどかかるのが通常です。何か特別な用件で小顔にしたい理由がある場合は、その用件の1ヶ月ほど前に治療を受けておくのがよいでしょう。そうすることで、ちょうどよいタイミングで効果のピークを迎えることが可能です。

小顔効果の持続期間

小顔効果の持続期間【画像】

ハイフは、永久に効果が持続するわけではありません。持続する期間は、半年から、長くても1年とされています。そのため、ハイフの効果を持続させるためには、定期的な治療を受けることが必要です。

二度目からの治療を受けるタイミングは、ハイフの効果が薄れたと感じたときがよいでしょう。再び治療を受ける場合も、医師に相談してカウンセリングを受けることが推奨されています。

ハイフで小顔効果が得られる理由

ハイフとは、超音波による熱を利用することで、小顔効果が期待できる治療のことをいいます。小顔効果が得られるのは、ハイフ治療によって脂肪細胞の分解とSMAS層の引き上げ、そしてコラーゲンの生成が促されるのが理由です。この章では、ハイフの治療ではなぜそのようなことが可能なのか、小顔効果が得られるそれぞれの理由について、詳しく解説していきます。

脂肪細胞の分解

脂肪細胞の分解【画像】

ハイフでは、超音波を顔の余分な脂肪層に照射し、熱エネルギーによって脂肪を溶かします。その結果、脂肪が減少して小顔に見えるのです。そのうえ、超音波は、照射した部位にのみ、ピンポイントで効果があるという特徴を持っています。これにより、特に気になる部分を重点的に治療することが可能です。

たとえば、二重顎が気になる場合は、顎の脂肪に集中的に照射が行われます。このような超音波の特性を生かしてハイフを行うことで、ほかの組織にはダメージを与えずに、より効果的な小顔効果が期待できるでしょう。なお、溶かされた脂肪は血管やリンパ管から体外へ排出されます。

SMAS層の引き上げ

SMAS層とは、コラーゲンを主成分とする表在性筋膜のことで、皮下組織と表情筋の間に存在しています。SMAS層のおもな役割は、皮膚を支えることです。そのため、加齢によってSMAS層がゆるんでくると、顔のたるみにつながるとされています。このことから、顔のたるみを改善するには、皮膚の引き上げや脂肪の減少だけでは効果が薄いことがわかるでしょう。顔のたるみを根本的に改善するには、加齢によってゆるんだSMAS層を引き上げる必要があります。それを可能にするのがハイフです。

ハイフを受けると、超音波による熱作用により、ゆるんだSMAS層を引き上げることができます。これにより、たるみの根本的な原因が改善され、小顔効果が期待できるでしょう。

コラーゲン生成を促す

コラーゲン生成を促す【画像】

コラーゲンは、真皮層によって生成されている美容成分であり、角質の水分量を増加させて肌のハリを保つ役割があるとされています。そのため、コラーゲンは美容成分として非常に重要視されているのです。しかし、コラーゲンは加齢によって減少していく傾向があります。

ハイフによる効果の1つは、真皮層に超音波を照射することでコラーゲンの生成を促すことです。この効果はコラーゲンを成分とするSMAS筋膜を引き締め、シワやたるみの原因に直接アプローチします。このように、ハイフによって促されたコラーゲンの生成は、フェイスラインのリフトアップ効果を生み出し、小顔効果につながっていくでしょう。

なお、SMAS筋膜とは、皮下組織と表情筋の間にある、コラーゲンを成分とする薄い膜のことです。このSMAS層の衰えが、シワやたるみの原因とされています。

ハイフで改善が期待できる顔の悩み

ハイフを受けると改善が期待できる、顔の悩みを大きく分けて4つ紹介します。自分にハイフが向いているのかどうか、参考にしてください。

フェイスラインのたるみ

フェイスラインのたるみ【画像】

年齢とともに顔の筋肉が衰え、たるみが気になっている方は多いでしょう。フェイスラインがたるむ原因の1つとして挙げられるのが、皮膚を支えているSMAS層の衰えです。肌の奥深くにある層ですがハイフの超音波であればアプローチが可能で、たるみの原因となる部分を引き締める効果が期待できます。

しわやほうれい線

ハリや弾力のある肌を保つためには、十分なコラーゲンやエラスチンが必要です。しかし年齢とともにそれらの分泌量は減るため、シワやほうれい線が目立ってしまいます。ハイフの超音波にはコラーゲンやエラスチンの生成を促してくれる効果が期待でき、気になる箇所に当てるとハリのある健康的な肌へと導くことが可能です。

二重あご

強い超音波パワーを照射することで脂肪分解が期待できるハイフは、二重あごを改善したい方にもおすすめです。ハイフはピンポイントで気になる悩みにアプローチができ、極端に体重が増加しない限りは見た目が元に戻りにくいといったメリットもあります。一度の処置でも効果はありますが、複数回受けることでより実感できるようになるため、半年から1年ごとにハイフを行いましょう。

毛穴の開き

毛穴の開き【画像】

コラーゲンやエラスチンの生成を促したり筋膜を引き締めたりできるハイフを当てると、ハリツヤのある毛穴の目立ちにくい肌へと改善が期待できます。

毛穴の開きを放っておくと汚れがたまり、黒ずみや肌のくすみの原因になってしまうので、ケアすることが大切です。しかし、ハイフ後にきちんと保湿をせず肌を乾燥させてしまうと、皮脂の分泌が増えてかえって毛穴が目立ってきてしまうこともあるため注意しましょう。

小顔にしたい方が
ハイフをするメリット

続いては小顔にしたい方が、ハイフを受ける4つのメリットについて詳しく紹介します。

顔にメスを入れない

顔にメスを入れない【画像】

小顔効果が期待できる治療の種類は豊富にありますが、注射器やメスを使い傷あとが残ってしまうということも少なくありません。しかし、専用の美容マシンを使って行うハイフであれば、受けた直後でもあとがひどく目立ってしまうことは少ないです。

また、メスや注射器を使わないため、比較的痛みが少ないというのもメリットに挙げられます。

施術時間が短い

ほかの小顔ケアに比べ、ハイフは所要時間が短いというのもメリットです。基本的に1時間以内で処置は終了し、麻酔クリームなどを使用する場合でも、準備時間を含め2~3時間ほどと比較的短時間で完了します。選ぶマシンによっては、20~30分ほどで治療することも可能です。

即効性がある

ハイフは受けた直後から肌の引き締まりが実感できる、即効性の高い処置です。治療後から3ヶ月ほどかけコラーゲンなど美容成分が生成・増生されるため、1ヶ月ほどたつとより肌のハリやツヤが実感できるようになります。しかし、効果が現れるタイミングには個人差があるため、目安として参考にしておいてください。

ダウンタイムが短い

美容治療はダウンタイムが長いイメージで、仕事がありスケジュールが確保できないという方も多いでしょう。メスを使わないハイフはダウンタイムがとても短く、直後からメイクをすることもできます。そのため生活に支障が出にくく、まとまった休みが取れないという方でも受けやすい治療です。

小顔にしたい方が
ハイフをするデメリット

小顔を目指す方がハイフを受けるメリットはたくさんありますが、デメリットもいくつかあるので注意が必要です。生じがちなトラブルを4つ紹介するので、後悔することがないよう治療を検討している方は目を通してみてください。

痛みを感じることがある

ハイフを受ける部位によって、チクチクと痛みを感じることがあります。通常であれば麻酔が必要ない、耐えられる程度の刺激です。しかし、痛みの感じ方は人によって異なるため、不安な場合は相談し麻酔や出力の調整をしてもらいましょう。

術後は肌が乾燥しやすくなる

術後は肌が乾燥しやすくなる【画像】

ハイフをした直後は熱エネルギーによって肌の水分量が一時的に減少し、とても乾燥しやすくなります。乾燥によって紫外線ダメージを受けやすくなっているので、保湿をしつつ日焼け止めや帽子で肌トラブルを防止しましょう。

また、バリア機能も低下しやすいため、スキンケアをする際は肌に優しい化粧品を使いこすらないよう注意してください。

値段が比較的高い

出力が高く効果を実感しやすい医療ハイフの相場は、顔全体に行う場合で3~8万円ほどです。選ぶマシンやクリニックによって値段は変動し、20万円ほどとさらに高くなる場合もあります。効果を持続させるためには3ヶ月~1年ごとに処置を繰り返す必要があるので、払い続けられる金額であるか確認してから処置を受けましょう。

副作用のリスク

ダウンタイムや痛みが少ないと言われるハイフですが、以下のような副作用のリスクがあります。

  • 腫れや赤みが数週間ほど続く
  • 水ぶくれができやけどのような状態になる
  • しびれや神経損傷が起こる

適切な出力で処置が行われていなかったり、照射してはいけない部位に当ててしまうと、このような症状を引き起こしてしまうことがあります。症状があった場合は、すぐにクリニックや医療機関に相談しましょう。

小顔ハイフが向いている人

小顔ハイフが向いている人【画像】

小顔ハイフの効果が実感しやすい、処置が向いている人の特徴は以下のとおりです。

  • 30代以上の人
  • 加齢によるたるみやフェイスラインの脂肪が気になる
  • メスや注射器を使った治療に抵抗がある人
  • 短い処置時間で小顔になりたい人
  • ダウンタイムが短い治療を受けたい人

ハイフは短い時間で処置ができ即効性があるため、忙しくまとまった時間が確保できない人におすすめです。また、たるみやシワが目立ちはじめたら受けるのが良いとされており、とくに30代の人から人気があります。

小顔ハイフが向いていない人

小顔ハイフを受けると、誰もが効率よくメリットを感じられるというわけではありません。ハイフを受けてもあまり効果が期待できない人や向いていない人の特徴を紹介するので、当てはまっていないか確認しておきましょう。

20代以下の人

20代以下の人【画像】

小顔ハイフは肌のたるんだ筋膜に刺激を与えることで、リフトアップ効果が期待できる治療です。劇的に若く見えるようにする治療ではなく、火傷のような炎症を人工的に起こし、組織を治癒しようとする力を使ってたるみやシワの改善を促します。そのため、肌がたるんでおらずハリのある20代以下の人が受けても、効果を感じられないことがほとんどです。

たるみが大きい人

若年層だけでなく、肌のたるみが大きい人も小顔ハイフは向いていません。ハイフは30代をピークに効果を実感しやすい治療で、たるみが強くなった肌ではリフトアップ効果を十分に感じられない可能性が高いです。処置ができないわけではありませんが、通常よりも回数を重ねる必要があるなど時間も費用もかかってしまいます。効率よくフェイスラインをシャープにしたいけれどたるみが大きい人は、糸リフトなどハイフ以外の小顔治療が向いていないかどうか相談してみてください。

顔の脂肪が少ない人

脂肪溶解の効果も期待できるハイフは、もともと顔に脂肪が少ない人が受けると頬がげっそり痩せこけてしまう可能性があります。頬がこけると老けた印象を与えやすいため、若く見せたいと考えている人は注意が必要です。加齢とともに目立つシワやたるみは、ヒアルロン酸注入などで改善できることもあるので、ハイフ以外の処置も検討するのが良いでしょう。

小顔ハイフで失敗しないための
ポイント

使用するマシンや技術力はクリニックによって千差万別で、小顔リフトで失敗しないためには慎重に検討する必要があります。ここでは効果を最大限に実感するために知っておくべきポイントを紹介するので、ぜひ参考にしてください。

エステではなく医療機関で施術を受ける

小顔ハイフは基本的に、医療機関で受けることができます。ハイフは医療行為とされており、美容エステの主要団体は自主基準に基づいてハイフを禁止しています。団体に加盟しておらず取り扱っている美容エステもありますが、信頼性の低いマシンが使われていたり、スタッフ教育が十分でなかったりと利用するリスクが高いです。被害に遭わないためにも、医療機関で小顔ハイフを受けるようにしましょう。

実績があるクリニックを選ぶ

医療機関だからといって適当に選んでしまうのではなく、知識や実績が豊富にある信頼できるクリニックへ行くことも大切です。取り扱いのあるマシンや料金には差があり、トラブルを防ぐためにも自分に合った店舗を選ぶ必要があります。小顔ハイフを行った経験があまりないクリニックを選んでしまうと、使用方法を熟知していないことから副作用が生じるなどのリスクが高くなるため注意してください。公式サイトやSNSなどで術例や実績をチェックし信頼できそうなクリニックにお願いしましょう。

術後のアフターケアをしっかり行う

術後のアフターケアをしっかり行う【画像】

ハイフは術後にすぐメイクができ、ダウンタイムの短さで評判の良い処置ですが、治療直後は熱ダメージによって肌の水分量が一時的に低下し乾燥しがちです。その乾燥によって毛穴が開いてしまったり日焼けしてしまったりしないよう、入念に保湿と紫外線対策をしておきましょう。

小顔ハイフでよくある質問

続いては小顔ハイフに関する、よくある質問を解説します。小顔ハイフを受けたいと考えているけれど不安がある方は、一度目を通してみてください。

Q 小顔効果をキープするにはどれくらいの頻度で通った方が良い?
A 処置から3カ月ほどたつと、ハイフの効果がピークになります。そのため、小顔効果を持続させたいのであれば、3~6カ月ごとに治療を受けるのがおすすめです。しかし、効果が持続する期間は個人差があるので、クリニックで相談し自分に合ったペースで受けるようにしましょう。
Q ハイフで頬がこけることはありますか?
A もともと頬の脂肪が少ない人がハイフを受けてしまうと、過剰にリフトアップされてしまい顔が痩せこけて見えることがあります。しかし、技術力のある医師が適切な出力で処置を行えば必要以上に皮下脂肪がなくなってしまうということはほとんどありません。
Q ハイフの小顔効果はどれくらいで実感できますか?
A ハイフは比較的即効性のある治療で、処置の直後から顔の引き締まり感を実感することができます。その後肌の奥で1~3カ月ほどかけてゆっくりとコラーゲンやエラスチンなどの弾力成分が増加し、リフトアップ効果や肌のハリをしっかりと感じられるようになります。